今時流行りの悪女ものです。
悪女転生=中世ヨーロッパ風ファンタジーな舞台設定が定番ですがこちらは中華風後宮が舞台です。
美人で頭良くて歌も踊りもできる家柄も申し分ない愛され病弱才女・黄 玲琳が、性格悪く才能も無い嫌われ者の落ちこぼれネズミ姫・朱 慧月の陰謀により体を入れ替えられてしまい―!?というお話。
以下良かった点・微妙だった点書き出し
「良かった点」
・読みやすい
適度に読みやすいです。冒頭で怒涛の世界観説明!という感じではないので、中華後宮系はあまり読まない自分でも作品全体を通してなんとな~く世界観がわかるのが良かった。
・キャラがわかりやすくて可愛い
玲琳、慧月、莉莉は超テンプレですがキャラが立ってて良かったです。背景もしっかりめだったかな。
玲琳…いわゆる聖母キャラ(美人で才能あって努力も欠かさない性格は優しいがしっかりしてる愛されヒロイン)で超病弱だけど実は鋼メンタルというギャップが…というあるあるある~~~!!の特盛主人公です。気が強い子より腹黒無しの心優しい子が好きなのでイイネ!!
慧月…実はそれなりに顔が良い系悪女。(「転生」ではなく「入れ替わり」なのでさすがに醜女では無理があったか…?)病弱な玲琳と入れ替わったことで1巻時点ですでに死にかけてるけど今後どういう心境の変化が起きるのか一番楽しみだったりする。
莉莉…ツンデレ女子。慧月の女中で虐められてて恨みすごかったけど中身が玲琳になった慧月とは無二の主従になったYO。ツッコミ役。身体能力高い設定なので武闘シーンが見たい。(悪女転生ものにおいて他女キャラ中心の見せ場を作るか?と言われたら微妙なので期待はできない)
・玲琳が彗星に願ったことが「健康になりたい」ではなく「楽になりたい」だったくだり。
生れてからすごい虚弱でいつ死ぬかわからんと思いつつ周りに気を使って生きてきた、故に達観しているところがあるという設定だったので、「健康になりたい」だと健全ではあっても現実味が無い。
そんなのは無理だと考える子だから「楽になりたい」という願いをしたが誰にも言っていないというのは上手い理由付けだな~と思いました。
「微妙だった点」
・玲琳の強運要素が若干強すぎる。
なろう転生構文あるあるですが、やはりラッキーすぎる。
病弱でありながら鋼のメンタルというのがウリな玲琳だけど、メンタルというよりラッキー要素が強い。
ラッキーを引き寄せるほどの鋼メンタルということなんだろうけどラッキー故の鋼メンタルっぽいような気がしました。
・チラっと見える「女尊男卑」のかおり
雛宮(後宮)では女が強くて男は弱い…というか女が認めるような男しか男でいられない世界って感じがちょっとした。
尭明(皇太子/悪女転生系での正統王子キャラ)と辰宇(皇太子の異母兄弟/悪女転生系で一番最初に悪女ヒロインの魅力に気付くポジの男)が完全に古の攻様で見てる分には「おもしれー男」だけど魅力的かと言われると難しい。尭明は生まれながらチャーム(龍気)持ってるので更に魅力が伝わりにくい…でもキャラ説明はしっかりしてると思いました。
五行思想も取り入れた若干ファンタジーのかおりがする(主人公と悪女が入れ替わったのも悪女が道術を使ったからという設定がある)中華後宮の世界観がおもしろかったです!
しかし悪女転生系の主人公は本当に「よく食べる」子しかいませんね…なんだ?作者が食べるの好きなのか??
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