観てきました!
いきなりトラップがあった。
宣伝で「あのチャリチョコの前日譚!」と謳っていますが、実際この映画はチャリチョコではなく1970年代に作成された「夢のチョコレート工場」の前日譚になります。夢の〜は日本では公開されなかったから知名度が抜群にあるチャリチョコを宣伝に使ったみたいですね。全然違うからとんだ罠だよ!
世界を旅した若きウィリー・ウォンカが憧れだった土地に店を構えようとするも老舗チョコレート3社から妨害に遭う。出会った仲間たちと力を合わせて困難を乗り越えるぞ!みたいな話。
めちゃくちゃ王道。ストーリー展開に意外性とかは全然無いです。
全体的に小公女とメリーポピンズを混ぜたような感じしたかな?
ウォンカが帽子から色々なものを取り出したりトランクが変形してコンパクトチョコレート工場になったり、チョコレートの材料もロマンファンタジーが沢山!
魔法のようなチョコレートを作ったり配ったりするシーンやついに開店!のシーンはワクワクが詰まってました。
妨害工作の裏をかいてチョコを売るところ、老舗チョコ3社の陰謀を暴くために教会地下に潜入するところとかスパイものかよー!と笑えて楽しかった。
自分の抑圧された最低な人生を変えることはできないと諦めている孤児の女の子(と高利貸しに騙されて地底人生活送ってる仲間たち)が自由人なウォンカに触れて変わっていくのが良かった。
ウォンカは自由だけど孤独な人でもあるので、最後のオチ(亡きお母さんからのおいしいチョコのヒント「分け合う人がいることが重要」)に繋がるのも少々強引だけど良いと感じました。
最後、ウォンカが母の形見の板チョコレートを仲間と分け合って食べるのが王道だけどしっかりオチててスッキリ。
ちなみに私はここまで王道なら隠し味は「愛情」かなと思ってましたwでもチョコがパキッと割って分けられるタイプの形だったから、お母さんは息子のウォンカがいつかチョコレートを分け合う人に出会えますようにと願い込めたのかもなぁ。
ウンパルンパ喋るんだ…ってなったチャリチョコしか知らない女。
見た目も夢チョコの方に合わせてあるから全然違う!
チャリチョコの方も味わいあって好きだった。
この映画のウンパルンパはウォンカが旅をしている時にカカオを取った(ウンパルンパ的には盗んだ)島からカカオ泥棒のウォンカを追っかけてきたやつ設定。
盗まれた分だけウォンカが作ったチョコを隙あらばくすねている…んだけど最後は借りを返したウォンカを助け、工場で味見役を任されます。(のちの本編チョコレート工場へ)
しかしこのウォンカだと工場の人手、人間でもやっていけそうだなとか思った(チャリチョコのウォンカは妨害工作などに遭いすぎて人間不信って設定あったから…)つかヌードルたちは工場か店舗のスタッフに再就職で良くないか??
あくどい宿屋達はコミカルだけどお仕置き部屋(監禁部屋)とかなかなか洒落になってなくて結構怖かった。
赤子で捨てられたヌードルを育てたのもその場で売るなり殺すなりするんじゃなくて借金背負わせて人生全て搾取する方が利益あると考えたんかなーと思うと刹那的な癖にやたら悪知恵働くあたりが妙にリアル…。
老舗3社の陰謀おじさん達もしっかりキャラ付けされてて良かったな。ミュージカル映画なのでこのおじさん達も歌って踊るよ!🕺🕺🕺他の映画でも味のあるキャラやってそうなおじさん達だから存在感マシマシでした。
ミスタービーンズの人が腐敗した神父長役なのワロタ。
個人的にうーんと思ったのはやっぱりお母さんの神聖化かな…王道物語と母親神聖化は最早切っても切れない関係だから文句付けられないけども。
母の味ってのがすごく持ち上げられるけど、あれ、おいしいおいしいお母さんの味が一番だ!と食べてくれる人がいる前提なんだよな…どんなに美しい母親の愛だって一方通行じゃ成り立たんのよ……。
チャリチョコはウォンカとお父さんの愛情と確執が根っこにあってそこが好きだったから、一応違う世界線前提とはわかってたけどうーーんとなりました。
見るとハッピーになれる映画でした!クリスマスの時期誰かと見るに相応しく作ってあるなと感じます。
当たり前ながらチャリチョコとは全く違うというか少しダークでシニカルな刺激を求めて見ると圧倒的光パワーで蒸発すると思うのでご注意を。
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