【文スト/ヴェル蘭】斯くて獣は愛を得ませり

たった一人の例外。人間を肯定するに足る人。

生れたことが間違いで神に祝福されていなくとも唯一無二の親友が自分が生まれてきたことを「嬉しい」と言ったから生きていくという図、美しい。
もうこの世には無いたった1人を肯定するために憎悪した世界を生きていくのも一種の究極の人間賛歌だよなぁと思います。

物理で生命エネルギーになるのも相当だけどこの一言がまさに超越者級のプレゼントなんですよね…嬉しかった、っていうのは蘭堂さん自身の気持ちで、神であろうとヴェル兄であろうとそれは否定できない。
愛と支配欲は変わらないと嘯いて自分も人間も世界も全て憎悪していたヴェル兄が空っぽになって消えそうになっていたところを蘭堂さんの献身というか自分以外の他者のことを想う愛が満たしたというのが、……なんだこれ、エッ書き出すとヤバいな??尊いですね!!

しかしヴェル兄には俄然太宰に再会して欲しくなってしまうな。
地下幽閉の件とヴェル兄生存については太宰のことだから知らされる前に知ってそうかなぁと思ってます。ここまで予測通りだ、が太宰の持ち芸なので。
ヴェルレエヌが生存できた原因…蘭堂さんが何かしらしたのだろうぐらいまではもしかしたら予測するかもなとは思うのですが、仮に原理を知ることはできても理解はできないんじゃないかなとか思ったり。
確かめるために地下にいるヴェル兄に会いに行ってみたら以前愉しく会話をした時とは何かが根本的に変質してることに気付く太宰とか、以前のように孤独な異端者同士として理解して共感することができなくなってしまったことを少し寂しいと思うヴェル兄とかの可能性考えるの楽しい〜〜!
ポートマフィア抜ける時やビースト時空でヴェル兄と太宰が会って話をしていたらという妄想無限にできる。

君が生まれてきてくれて嬉しかった、の存在肯定力の強さが凄い。
生まれてきてくれたから出会えたし友人になれたし何かを残すことができた。だから嬉しい、ありがとうが沢山詰まってる祝福の言葉。
冒頭チューヤさんが旗会メンバー達からポトマとして家族になった一年目を祝福されたように、誕生日おめでとう=誕生したことを祝うって結構いろんな意味があるしこういう表現もできるんだなとストブリで感じました。
「誰かに生きていいよ、と言われないと人は生きていけない」まさにこれ。

もう何でもいいから素直に誕生日祝い合うヴェル兄と蘭堂さんが欲しい。
ヴェル兄がこの世一番の難題に挑むような深刻な顔で誕生日プレゼント何がいいか悩む姿を見たい!!

0コメント

  • 1000 / 1000