【感想】岸辺露伴 ルーヴルへ行く


ドラマも漫画もJOJOも全てミリしらだったけどドラマの評判が頗る良いのは知っていた&予告おもしろそうだったので観に行ってきました〜〜〜
(ちゃんとした感想書かなきゃ!とか勝手に思って遅筆になっているので感じたまま簡潔にいきます)

冒頭で自己紹介してくれるのがミリしらにも優しい。
売れっ子漫画家で「人の記憶を本という形にして読み取ることができる・本に指令文を書き込んで人を操る?こともできる」超能力??を持つ露伴先生。格好も性格もめちゃくちゃクセツヨキャラなんだけど高橋一生さんの演技雰囲気があまりにも馴染みすぎてて違和感無い。すげ〜〜〜となりました。

内容は美術ミステリーなのか?それとも露伴先生が超能力で無双するバトル系?と思っていたらだいぶホラーでびっくり。
驚かせる系のホラーというよりヒタヒタ恐怖か寄ってくる感じで、そして恐怖だけではないかんじのホラー。悪魔探偵とかがちょっと近いかな?冒頭で轢死した美術品窃盗団のシーンとか口からゴボゴボ水を吐くエマさんとか怖かった。
謎の女性・奈々瀬がモナリザに寄せつつ和製ホラーの女性…危うく妖艶な雰囲気がある静かな美人、って感じでとても印象に残りました。

露伴先生の編集担当泉ちゃんが陽なる者かつ有能かつ怪異回避力強すぎて心強かった。
見たら確実・ちょっと関わっただけでも「自分(及び先祖)が過去に犯した罪が襲ってくる」という超強い極悪呪詛を持つ「黒い絵」を、実はチラッと見ていたのに呪いスルーしていたの露伴先生と一緒にハ?!って反応した。
そしてあの黒い絵を見て「綺麗な女の人でしたね」という感想が出てくるのが強すぎる。
どう見ても「怖い」「おどろおどろしい」って感じの女の絵(仁左衛門が怨念込めて描いた奈々瀬だし)なのに。
でも仁左衛門が本来本当に描きたかったものってどんなに歪んでしまっていても「奈々瀬の美しさ(=奈々瀬への愛)」だったと思うから、泉ちゃんの感想はすごく的確で本質を捉えているんだよなぁと。
呪いは正体が見えない状態の時が最も強力で、正体を見破られると呪力はたちまち失われてしまうという性質もあるし…。
多くの人は光を一筋も通さず何も映さない「この世で最も黒い絵」に自分の過去の罪と後悔を見出すけど、泉ちゃんは「綺麗な女の人」という違うもの…「黒」の正体を見ていた。だから仁左衛門の怨念が素通りするんだなと納得した演出でした。

エマさんが子供を事故で亡くしていたと発覚するところ、仁左衛門と奈々瀬の過去シーンは辛くて泣いてしまった。
悲しい話だけど最後は救われて良かった。

原作だと完全に無罪の人たちが死にまくってる(エマさんも死ぬ)っぽいですが映画だと実は幻覚を見ていただけとかなんとか命は助かったとかに変更されてたりしていて生存率が上がってるみたいですね。
窃盗団設定を追加して呪いの因果応報性を出していたり、泉ちゃんが助力することでエマさんが助かっていたりと追加や改変要素にしっかり意味付けされていて見てる側のストレスが軽くなっているなと思いました。

ミリしらだけどとてもおもしろかった!
初見に優しいしドラマも見てみたくなる作品でした〜

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