【文スト/織太※獣軸】目隠しの世界

その未来は誰にも。

織田があの世界の真実に近付こうとすると目を覆いにくる太宰。激重男。

アニメ黒時で最期、オダサクが太宰の右目の包帯を取るところがあって、あのシーンには色んな意味が詰まってるんだろうなぁと思ってます。

太宰が片目に包帯をしていたのは、見えすぎる視界を塞ぐためとか、逆にこの世にあらざるものを視るためにわざと片目を潰す巫術師の真似事(別の世界線とリンクできることが明らかになっているので)とか、結構考えて、最終的に厨二ファッションだろ多分という思考に落ち着く。

本編軸の黒時であの包帯シーンが太宰の生き方を光ある方に導いたリミッター解放的なものとして描かれていたなら、獣軸での太宰の包帯はその反転として世界を塞ぎ覆い隠すためのものとしてあったらいいな、というお気持ち。
特典小説サイドBでも太宰は素顔が判らないくらい包帯で覆っていて織田に包帯触られるの断固拒否してたし。

全身包帯だらけで不気味で得体の知れない恐ろしい怪物みたいな扱いをされてる太宰を「暗闇の中で泣いているだけの子供」であると言ったオダサクが包帯を解いて白日の元に晒した時、そこにいるのは太宰という何の変哲もない1人の人間なんだよなぁ。

獣軸ではそれが無かったから。
最期まで正体を明かされず本当の本当にひとりぼっちの人にあらざる者のように死んでいったから。
…書いてて悲しくなっちゃうね!

と、書いてて思い出したのは「目隠しの国」という漫画。
ちょっと先の未来が視える女の子が主人公で、その子が、人は皆んな目隠しをしているけど自分は何かの不具合でその目隠しがふとした時にズレやすくなっている、と称してたのが印象的だった。
なら獣軸の世界は獣太宰の包帯があちこちに垂れ下がり巻きつきいろいろなものを覆い隠しているのかも?とか妄想して、それってなかなかのホラーじゃん?とちょっと喜んだりしてます。ホラー映画定番の、黒くて長い髪の毛が大量に垂れ下がってる、あれの包帯版みたいなの。

獣太宰がやってること、一途で健気に見えるけど狂気的なエゴでもあるのがツボなんだよなぁ!というオチでこのお話はおしまい。

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